カラオケで声が出ない原因は、歌う前の準備不足や、発声方法の基礎が身についていない、喉を酷使している、などが考えられます。ストレッチや腹式呼吸でウォーミングアップをするほか、発声方法の基本も見直してみましょう。
また、喉の調子が悪い時は無理せず休むことが大切です。カラオケで声が出ない原因と、すぐにできる対処方法、声が出ない時にしてはいけないことについて解説します。
もくじ
カラオケで声が出ない5つの原因
カラオケで声が出ない原因は、体が歌う状態に整っていない、発声の基礎が出来ていない、喉を酷使していて声が出づらくなっている、などが考えられます。これらの原因について、さらに詳しく解説します。
1. 体に無駄な力が入っている
歌う時は喉だけでなく全身の筋肉を使うため、体が強張っているとカラオケで声が出ない原因になります。特に、顔・舌・喉は柔軟性が必要なため、無駄な力が入っていると声が出しづらくなってしまいます。歌う前には全身をほぐし、十分に脱力しましょう。
2. 喉が閉まっている
喉に力が入っていると、喉仏が上に来たり、喉や首の筋肉が強張ったりするなどの特徴が見られます。強く咳払いをした時が、「喉が閉まっている」状態のイメージです。
喉が閉まった状態で歌うと、息が続かず、声に力が入る「喉声」となり、特にカラオケでは高音が出しづらくなる原因となります。首のストレッチやあくびなどをして、喉を開きましょう。
3. 声帯が開いている
声帯が開いた状態だと、肺活量があっても声が出しづらい原因になります。反対に、声帯が閉じている状態だと、吐息で効率よく声帯が振動するため、芯のある歌声が出せるようになります。
声帯が閉じた状態を専門用語では「声帯閉鎖」といい、歌唱の基本技術となります。ホラー映画のように「あ゛ーあ゛ー」と発声するエッジボイスを練習することが、声帯閉鎖の感覚を掴むコツです。
4. 発声の基礎ができ上がっていない
一時的ではなく、カラオケで常に声が出しづらかったり、高音が出なかったりするなら、発声の基本ができていない可能性が高いでしょう。その際は、正しい姿勢や腹式呼吸、喉・声帯の使い方、歌い方など、一通り基本を見直してみましょう。
発声の基本に自信がない場合は、ボイストレーニングやカラオケスクールを活用するのもおすすめです。
5. 喉を酷使している
喉を酷使した結果、声が出なくなっている可能性もあります。間違った発声方法で長時間カラオケの練習をしているなら、特に気をつけましょう。
また、日頃から飲酒・喫煙の習慣があると、さらに喉に負担がかかります。声がかすれる、しゃがれるなどの自覚症状がある場合は、無理せず喉を労わりましょう。
カラオケで声が出ない時、すぐにできる7つの対処方法
声が小さい、喉が閉まる、息が思うように吸えないなど、カラオケで思うように声が出ない時は、ストレッチやリップロールなど、すぐにできる対処方法を試してみましょう。7つの方法を紹介します。
1. ストレッチをする
長時間座った後などで体が強張っている時は、全身のストレッチをしてから歌いましょう。体をほぐすことで筋肉の緊張を緩め、血行を促進し体を温めるため、声が出しやすくなります。
特に、首や肩周りのストレッチは歌声にも繋がるため、入念に行いましょう。表情筋のマッサージやストレッチも、表現力アップのためにおすすめです。
2. リップロール(リップトリル)
唇を閉じた状態で息を吐きだし、ぶるぶると震わせるストレッチがリップロールです。表情筋、唇、声帯をほぐし、リラックスさせることで、声を出しやすくする効果があります。息の量を一定に保って吐き出すため、呼気のコントロールにも役立つ方法です。
3. タングトリル
舌先を前歯の裏側にあて、鋭く息を吐き出すとこで、舌を振動させるストレッチがタングトリルです。声帯周辺と舌の筋肉をほぐす、喉を開くなどの効果が期待できます。
また、滑舌が良くなるため、はっきりと聞き取りやすい発声にも役立ちます。
4. 腹式呼吸
胸ではなく、お腹を膨らませてする呼吸が腹式呼吸です。
やり方は、お腹をへこませるように10秒ほどかけて口から息を吐き出し、その後、お腹を膨らませるように、6秒ほどかけて鼻から息を吸います。これを5～10回程度繰り返しましょう。
全身をリラックスさせ呼吸量が増えるため、声が出しやすくなります。
5. あくびをする
喉が閉じて声が出ない時は、あくびをしてみましょう。あくびをしたときに出る柔らかい声が、喉が開いた状態の声です。あくびをすることで、舌の根本が自然に下がり、口の中に空間ができます。
また、喉から首にかけて自然にリラックスした状態になるため、声が出しやすくなります。あくびが出ない時は、あくびの喉の状態をマネして声を出すと良いでしょう。
6. 大声で笑う
大声を出して笑っている時、声帯は閉じた状態になります。そのため、自然に声帯閉鎖を作れるので、カラオケでも声が出しやすくなります。ポイントは、クスっと笑うのではなく、腹の底から大声を出して笑うことです。声帯を閉じるトレーニングとなるだけでなく、ストレスの発散にもなるため、日頃から大笑いを習慣にするのもおすすめです。
7. 水分補給
声帯は乾燥すると振動しづらくなるため、声が出にくく、かすれる原因となります。口の中に水分を含むことで水蒸気が声帯を潤わせ、声が出しやすくなります。そのため、歌う際はこまめに水分補給をするように心がけましょう。
ほかにも、ガムを噛む、マスクをする、室内を加湿するなども声帯を潤すのに有効な手段です。
カラオケで声が出ない時にやってはいけない3つのこと
カラオケで声を出すための対処法を試し、それでも調子が悪い時は無理せずに休むようにしましょう。カラオケで声が出ない時にやってはいけない3つのことについて解説します。
1. 無理やり歌い続ける
カラオケで声が出ない時に最もやってはいけないのが、無理やり歌い続けることです。喉を酷使すると、声帯に膨らみができる「声帯ポリープ」の原因となってしまいます。そのため、対処法を試しても声が出しづらいと思ったら、しっかりと喉を休めるようにしましょう。
2. 喉に悪い飲み物を飲む
声を出しやすくするためにも、こまめな水分補給は大切ですが、飲み物なら何でも良いわけではありません。特に、炭酸飲料やカフェイン入り飲料、乳製品、アルコール類は喉を痛める原因となるので注意しましょう。
水分を補うなら、温かいのみものや、糖分の薄いスポーツドリンクなど、喉に負担のかからないものがおすすめです。
3. 力を使って声を出す
カラオケでいつも声が出ないということは、発声方法が間違っている可能性が高いと言えます。そのため、そのまま力や息の量に頼って、無理やり声を出し続けると、声帯を痛める原因となってしまいます。いつも声が出しづらいと思ったら、まずは発声方法を見直しましょう。
カラオケで声が出ない時は発声方法も見直してみよう
カラオケで声が出ない原因とは、体や喉の準備が整っていない、発声の基本が身についていない、喉を酷使して痛めている、などが考えられます。カラオケで一時的に声が出づらい場合は、リップロールや深呼吸など、喉を開き、体をリラックスさせる方法を試しましょう。
カラオケの時にいつも声が出ないなら、ボイストレーニングを活用して発声方法の基礎を見直してみましょう。正しい発声を身に着けることは、歌唱力が上がるだけでなく、喉を痛めずに歌うことにもつながります。
カラオケで声が出ないと思ったら、原因を理解したうえで正しく対処しましょう。
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